三苫 恵美香さん(79

趣味:登山、野菜作り

 

 今回取材した前原にお住まいの三苫恵美香さんはお花と登山が大好きな活動的なおばあちゃんです。県庁で働いていたこともあり、一時期はボランティア連絡協議会や食生活改善推進員協議会など多くの団体から声がかかるほど多忙な方でした。特に食生活改善推進員協議会では『母と子の料理教室』,『男の料理教室』,『シルバーメニュー教室』などの活動に取り組み、自身で作ったレシピもあるそうです。また、昭和56年から続く『愛の手作り弁当』という企画にも携わっておられました。その企画の内容は年3回ほど65歳以上の独り暮らしの年配の方々に手紙を添えて手作り弁当を渡していくというものでした。「相手の方々からお礼の電話が来ることもあった。」と恵美香さんは口元を緩ませ嬉しそうに語ってくれました。

さらに糸島の郷土料理の『そうめんちり』を伝達する活動にも精力的に取り組んでいたそうです。そうめんちりは各家庭で味に差異はあるが、一般的に鶏がらを数時間煮込み,醤油や砂糖で味付けしたダシに野菜や鶏肉、そしてそうめんを加えた料理です。今でこそ伝える立場の恵美香さんですが、御自身も実は八女から前原に嫁いできて初めてそうめんちりを知りました。当時は前原地区にいる親戚5,6件みんなで嫁いできたお嫁さんを接待するという伝統があり、そうめんちりをごちそうされる機会が多かったようです。恵美香さんも初めはなじみのなかったそうめんちりをこのようにごちそうされ、自分でも教わって作るようになったようです。昔はそうやって口で伝える場があったそうですが、現在ではなくなっています。だから、今ではレシピを作成したり、実際に料理教室を開いてしっかりと伝達することが大事ということでした。

このように様々な活動をしてきた恵美香さんでしたが、決して忙しいと言わず、「様々な方からお声がかかるのは友人に恵まれていただけです。」と微笑みながら謙遜して言っていました。地域付き合いの場所としては前述したような活動だけでなく、お茶飲みなどちょっとしたところもあるそうです。また、住吉神社での催しには子供たちに神輿を担がせるお祭りや、神事の日に行われるは地域の体育祭があります。そして、これらはいろいろな世代が集まるきっかけだと恵美香さんは言っていました。

「人に喜んでもらいたい」と笑いながら言っていた恵美香さんは、本当にその言葉を実現させてきた人で、だからこそ人から頼られるのだとお話を聞いて思いました。今回は周りから慕われる前原地区の素敵なおばあちゃんをご紹介させていただきました。

 

 

 

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