神代睦子さん
神代睦子さん

みーつけた!!いとしまの「Ms.おばあちゃん☆」 作/中家 芽衣

 

神代睦子さん(70)

職業:イタリアンレストランバー「エポカ」、お好み焼屋「こうじろ」経営

糸島歴:約45年

趣味:民謡、三味線(20年)

 

「わたしは人が集まるところが好きやけんねー。」と、睦子おばあちゃんは言う。イタリアンレストランバー「エポカ」やその隣にあるお好み焼き屋「こうじろ」を切り盛りしつつ、伊都祭実行委員などの様々な活動も精力的に行っている。「人が顔を会わせるところが好きだからこそ、こんな仕事をやっているし、色んな所に顏も出す。呼ばれたらできるだけ断らないようにしとるとよ。」 

そんな睦子さんの趣味は多様で、ニ十年間続けている民謡と三味線に加え、山登りもアクティブにこなす。その山登りでは、糸島にある色んな山で、アジサイやキツネノカミソリ、糸島の花に指定されたはまぼうなどの季節ごとに咲く花を楽しんでいる。「きれいやけんねー、みんなあんまり知らないのがもったいないね。色んな人に知って欲しい。」 

下関の出身でご主人との結婚を機に糸島に移って来た睦子さんは、始めは「よそもの」というレッテルを貼られることもあり、地域の人と打ち解けるのに苦労したという。けれども、人とつながろうということで自分から子どものPTAの役員を積極的に引き受け、行事にも意欲的に参加した。また、商工会の女性部の部長を務めてあじさいの植樹を先導した経験もある。それら の活動を通して徐々にまわりにも受け入れられていき、45年も経った今ではこの糸島の方が故郷のような感じがするという。糸島での生活の中で、自分から動いて人と交流することの大切さを改めて感じ、交流する相手から色んなことを学んできた。

人が集まるところが好きな睦子さんは、行事やお祭りにも積極的に参加する。糸島には、それぞれの地域ごとに、昔からのお祭りや神事がある。地域によっては各家庭が祭りの日に、ご近所さんや親戚を招き料理を振る舞いもてなしていた。 そのような伝統は大分薄れてはきているものの、今も根強く残っている地域もある。その祭り自体が家族の里帰りのきっかけにもなっている。

睦子さんの住んでいる地域 である前原では、高祖神社で年に二回、四月二十六日と十月二十五日に行われる高祖神楽というお祭りがある。高祖神楽は県指定の無形民俗文化財になっており、古い歴史を持っている。「お祭り自体ももちろんおもしろいし、祭りがあることで家に招かれて集まってお酒を飲んでわいわい騒ぐのも楽しいね。」 

「今では祭り自体を知らない人も多いし、厳しい時代だから経費などの面でごちそうを振る舞うことがだんだん厳しくなっている。それは悲しいことだけど、いつかもっと余裕がでてきて、こういう伝統がまた盛り返していってくれれば良いね。」

年齢を全く感じさせないこの睦子さん の元気の秘訣は、積極的に外に出向いていく姿勢と、「イヤなことはあまり考えない」というポジティブさに隠されているのかもしれない。

「花に関しても、祭りに関しても知らない人にはもっと知って欲しいし、がんばれることは一生懸命、次の世代に残していきたいね。」と熱く語る。

 

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