糸島に世界的に有名なオートバイレーサーがいた。

Kawasaki レーシングライダー 柳川 明 さん

 

現代の若者を憂う、2児の父親だった。

 

初対面から、さすがに世界を駆ける一流のオートバイレーサーだけに、引き締まった身体からみなぎるエネルギーみたいなものを感じられた柳川さんでした。まさか、この糸島にこんなスゴイ方が居住されているなんて、うれしい限りです。但し、いつもはヘルメット姿なので、プライベートでお会いしても本人である事が解る人は少ないよ

うです。出身地は鹿児島ということですが、高校時代に福岡市に居られた事もあったそうです。その後静岡に住まわれていたそうですが、当時、空港まで遠いこともあり、国内の拠点場所として選んだのがこの糸島です。福岡市は交通の利便性としてコンパクトにまとまっているので都合が良く、さらに糸島は美しい海や山が近くにあるので、家族のための環境として、また自身のプライベートでツーリングできるという観点から、ここに居

を構えられたそうです。

 小さい頃は、活発な兄の影に隠れてしまいそうな程おとなしい子だったそうですが、乗り物が好きで、好きなものを見つけたら脇目もふらず一直線、真面目に向き合うのは子供の頃から一貫した資質のようです。小学校の卒業文集には将来の夢として「テストドライバーになりたい」と書かれています。まだ、レースを知らないのに、乗り物に乗る職業として頭に浮かんだのが車のテストをする人だったのです。

 小学校高学年から中学校までは自転車に夢中になり、スピードを求めたそうです。高校になると自然に自転車からバイクに乗り始めます。バイクは危険な暴走族の乗り物という偏見があったのですが、夏休みはほぼ毎日峠に出かけ、誰よりも早く峠を駆け下りることから、ちょっとしたヒーローだったようです。初レースはスクーター耐久レース。その時に雨を経験することで、雨の日も練習に明け暮れるようになり、そして無敵のライダーが誕生したのです。福岡に引っ越す高校2年の時、本格的にレースがしたいと思うようになったようですが、レースに参加するにはお金がかかるので、親の応援なくては成り立ちません。有り余る才能を見抜いた父親の存在なくして今はないそうです。残念なことに年々若者のライダーが減少しており、元気が有り余っている若者が公道を暴走するくらいなら、サーキットのスクールに入って、危険と隣り合わせの中で自分をコントロールする事を覚

えて欲しい。そして今後は地域との対話も大切にしたいと語られました。

■全日本ロードレース選手権とは

MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)が主催する国内最高峰のロードレース。

1シーズン9戦開催され、11レースで順位を競う。チャンピオンは、年間トータル獲

得ポイントにより決定される。レースの最上位クラスに位置するJSB1000は、4ストローク2気筒850cc1200cc3気筒750cc1000cc4気筒600cc1000ccのエンジンを搭載した市販車をベースにしたマシンで競われる。マシンの改造範囲は制限されており、市販車に近い仕様でレースが行われることから、ベースとなるマシン本来の性能が証明される場として高い人気を誇っている。

 

 

主な戦績

2011 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング3

2010 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング2

2009 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング4

2008 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング3

2007 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング9

2006 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング5

2005 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング3

2004 全日本ロードレース選手権JSB1000 ランキング5

2003 MotoGP開発ライダー

2002 全日本ロードレース選手権MotoGP プロトタイプクラス参戦

2001 スーパーバイク世界選手権 ランキング9

2000 スーパーバイク世界選手権 ランキング5

 

JSB1000クラス ゼッケン87

Kawasaki Team GREEN所属

生年月日:1971715

出身地:鹿児島県