住職の奥さんは服飾デザイナーだった。

an one 主宰 上杉 知子さん


リネンという働く布を用いた着心地の良い日常着。

 

糸島のAMISH(アーミッシュ)STYLE日々の生活に寄り添う、働く服を作られている上杉さんは、お寺の住職の奥様業のかたわら服飾デザイナーとしてご活躍されています。上杉さんは香蘭女子短期大学を卒業後、福岡のアパレルメーカーS.G.companyに入社。短大では理論的な事が主体だったので実務に大変ご苦労されたようです。工場のパタンナー(ファッションデザイナーのイメージしたデザイン画を元に服飾 ・ファッション分野の型紙を引くことを専門とする人)などに直接教わりながら、服飾デザイナーとしてのキャリアを重ねていったそうです。その頃に知り合ったのがパタンナーの松尾さんです。松尾さんとは十数年前?からの知り合いで、当時は展示会用のサンプルをたくさん作ってもらっていたそうです。その後、ご結婚され、まさかお寺の住職の妻になるとは夢にも思っていなかったようですが、子育てもひと段落したことで、主婦目線の立場から大人の女性のために、糸島ならではの働く服を作ろうと決心され、作られたのがan oneです。お店兼アトリエはお寺の敷地内に構えられているのですが、店舗の場所としては決して良い条件とはいえませんが、お寺の業務や子育てを考えれば、当然の選択だったようです。4・5年前からおひとりでされているので、卸がメインで、デザインしたものを取引先ショップにサンプル提出し、オーダーいただいたものだけを受注生産されているようです。現在はパートの方にも手伝ってはいただいているようですが、女性のたくましさには改めて関心させられます。上杉さんの洋服はwebshop にて販売もされていますので、詳しくはホームページをご覧下さい。それから「松尾さんには私がメーカー勤めをしていた頃、atelier an oneを始めてからも工業用のミシン屋さんや、糸屋さんを紹介していただいたりと何かとお世話になっている方なので、これからも良いおつき合いが出来ればと思っています」。

 

 

仕立て直し職人は業界のスペシャリストだった。

イオンスーパーセンター志摩店・サイズ直しコーナー 松尾 哲二さん


パタンナーとして福岡の業界をリード。


いかに才能あるデザイナーでもパタンナー(型紙を引く人)の善し悪しで洋服の仕上げが大きく異なるという。松尾さんは福岡で一時代を築いた腕の良いパタンナーのお一人です。お父様の仕事の関係で、各地を転々と移られた松尾さんは東京の東京デザイナー学院を卒業後、オンワード樫山にパタンナーとして入社。その後三紫というメーカーの企画室で8年勤めながら、個人的に大野淳之介氏(立体裁断の第一人者)に師事。その後も東京のメーカーを経て福岡へ。その当時の福岡のメーカーには立体裁断の技術がなく、松尾さんが福岡のメーカーのパタンナーに指導されたのが最初だったそうです。「仕事の経験を積んで解ったのですが、私の場合、母親が洋裁店を営んでいたことがプラスになったようです」。とも話されていました。普通のサラリーマンの家庭では、「なかなかこの世界でやり抜くのは大変な苦労がいると思いますよ」。と松尾さん。そもそもパタンナーという仕事は、デザイナーが企画した物をパタンナーが型紙化し、サンプルとして縫い、それを展示会用や営業用として持ち込み、採用された物だけが商品になるのですが、「仕立てが良いと見栄えが違いますね」。と松尾さん。スタジオM時代にはメーカー20社、や縫製工場からのサンプル依頼など多忙を極めたそうです。閑散期にはセーラームーンの衣装も手がけ休む暇もなかったとか。福岡のブランドといえばサーファーガールが有名ですが、当時は全国的に何を作っても売れた時代だったのかも知れません。現在この業界も冬の時代。景気と同様に価格が下落し、日本のメーカーがこぞって中国の縫製工場で作り、商品化する時代ですから。簡単、便利も良いのでしょうが、本当に価値ある物(長く型くずれしない見栄えがする物)日本の職人の技術の高さが失われていく危機感を感じているそうです。現在、松尾さんはイオンスーパーセンター志摩店で三光さんの「衣服サイズ直し」として業を行われていますが11月より松尾さん個人のお店「リフォーム マツオ」として引き継がれます。

洋服の直しがメインだけど、ミシンで出来る事なら何でもやれるので、お気軽にご相談にのっていただけるそうです。着物のリメイクだってできるそうで、技術があればやはり恐いものなしですね。

 

Shop data

an one  tous les jours

働く布を用いた着心地の良い日常着

an oneではリネンやガーゼといった「お日様に干す」のがよく似合う天然繊維を「働く布」と称しています。

働く女性はもちろん、子育て中のママへ。マタニティウェアとして。

素材の風合いを大切にしながら袖を通すとほんの少しシアワセになれる。そんな上質の日常着を目指して・・・。

 

福岡県糸島市志摩野北1158

tel&fax 092-327-0818

mail info@an-one.com

毎週土曜日 12:00~16:00オープン

 

リフォームマツオ(11月25日からリフォームマツオとして営業開始・24日までは三光として営業中)

婦人服から(紳士服まで)あらゆる洋服をお直しいたします。

特に、デニムや着物のリメイク、革製品はおまかせください。

専門のスタッフがお客様のご要望に合わせて、イメージ通りに仕上げます。

 

福岡県糸島市志摩津和崎29-1 イオン志摩ショッピングセンター

tel 092-327-5332

休日:木曜日